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「『器用』と言われるのは嬉しくない」。岡山・西川潤が描く、”恐い選手”への進化論

2026.08.04

前編では、“アシストの1つ前”を生み出す判断力や思考法について語った西川潤。後編では、その判断力を支える価値観と、目指す選手像に迫る。「器用」と評されることへの本音、江坂任から学ぶポジショニング、日本代表や海外挑戦への思い――。24歳が見据える先にあるのは「器用な便利屋」ではなく、試合を決める「恐い選手」という理想像だった(取材日:2026年7月1日)。

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「便利屋」ではなく「恐い選手」へ

──今の岡山において「良い立ち位置(ポジショニング)を取る」というのは非常に重要なテーマです。西川選手にとって、ピッチ内で良い立ち位置を確保することの意味とは何でしょうか?

 「毎回、良い位置に立ったからといって、すぐに決定的な仕事ができるわけではないです。ただ、自分がそこに立つことによって相手のDFラインが動いたり、パスやシュートの選択肢が広がったりするなど、『自分のクオリティを発揮できる回数』自体を増やすことができる。相手にとっても捕まえづらくて嫌だし、自分の良さも生きる。その回数を増やすという意味で、ポジショニングは大事だと思います」

Photo: Takumi Namba

──これまでの話を聞くと、器用な選手というイメージを抱きました。

 「うーん……実は『器用』と言われるのは、最近あまり嬉しくないというか、良くないなと思っていて」

──それはなぜでしょう?

 「器用であることはベースとして大事だと思いますけど、それだけじゃなくて、やっぱり相手にとって『恐い選手』にならないと上にはいけないなと強く思うようになったからです。何でもそつなくこなす便利屋ではなく、ゴール前で決定的な仕事をする恐さがほしいです」

──岡山で同じように良いポジショニングを取り、違いを作れる選手として江坂任選手がいます。西川選手から見て江坂選手はどういう存在ですか?

 「任くんのポジショニングや、一つひとつのプレーの質、ボールを受けるタイミングは本当に勉強になります。自分自身がケガで試合に出られなかった時期も、スタンドから『あ、こういう動きをするんだ』という目線でずっと盗むように見ていました。ポジションも同じですし、他にもライバルはたくさんいますけど、しっかりと自分自身が成長して、超えなきゃいけない存在だと思っています」

江坂任と西川潤(Photo: Takumi Namba)

久保建英から学ぶ、シャドーの視点

──6月から7月にかけてW杯が開催されていました。日本代表の試合は観ていたそうですが、1人のファンとして応援するのか、それとも同じポジションの選手に対して当事者意識を持って観るのか、どちらですか?

……

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Profile

難波 拓未

2000年4月14日生まれ。岡山県岡山市出身。8歳の時に当時JFLのファジアーノ岡山に憧れて応援するようになり、高校3年生からサッカーメディアの仕事を志すなか、大学在学中の2022年にファジアーノ岡山の取材と撮影を開始。2024年からは同クラブのマッチデープログラムを担当し、現在は様々な媒体にも取材記事を寄稿している。東京のスポーツメディア会社に約2年勤務し、2026年からは地元の岡山でフリーランスとして活動。モットーは、「魂を込めて、クラブや選手の魅力を伝える」こと。

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