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「現場と経営の両輪を回す」明治黄金期を築いた名将・栗田大輔が語る東京V改革論

2026.06.04

監督として明治大学を常勝軍団へ押し上げ、ビジネスの世界ではゼネコンでスポーツ事業にも携わってきた栗田大輔。東京ヴェルディ副社長として挑むのは、“現場と経営をつなぐ”クラブづくりだ。若手育成、海外移籍、U-21 Jリーグ、人材マネジメント――。サッカー界の常識と社会の論理、その両方を知る人物だからこそ語れる、クラブ運営のリアルに迫った。

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「経営と現場を結びつけたい」の真意

――今季の百年構想リーグ、東京Vの奮闘ぶりは栗田副社長の目にどう映りますか?

 「城福監督が平均年齢の低いチームを鍛え、厳しい競争によって若い選手を成長させているのを感じます。その一方で危機感もあり、高いパフォーマンスを示す選手は他チームの標的になる。選手層をどう上げていくかは、経営的に大きなトライをしなければいけない部分で、そこが一番難しいですね。選手の補強にどうお金をつけていくか。経営サイドの頑張りどころです」

――2025シーズンの新体制発表会で副社長就任が発表された際、「ビジネスサイドと現場サイドを結びつけながら進んでいきたい」と話されました。あの言葉が具体的に意図するところは?

 「前提として、明治で監督をやっていた自分はサッカーの素晴らしさ、そこに全てを注いでいる選手やスタッフの生き様、現場の空気やヒリヒリ感を知っていますし、何をしたら強い組織ができるのかをわかるというのが1つ。その一方、現場にはサッカーの軸だけでものを言う人が少なくないんですね。サッカーの世界の常識が世の中では通用しないことも多くある。それが僕の経験に基づく見解です。サッカーを基軸に何を言っても、外の社会は動かないことが山ほどあります。ビジネス側の視点を持つ僕はそれも理解できる。2つの視点を持ち、現場と経営の両輪を回していきたいと考えています」

新人補強には「基本的に一切タッチしていない」

――明治大と太いパイプがあり、大学サッカーを知り尽くす元指導者として、新人のリクルーティングには?

 「基本的には一切タッチしていません。明治大の選手に関して、強化部から情報を求められれば自分の知っていることは参考として伝えます」

――では、来季の加入内定が決まった多久島良紀選手について、かつて指導した時の印象を聞かせてください。

 「一言で表すなら守備の職人。やや寡黙ながら芯が強く、隙がない。信頼できるディフェンダーですね。自分の調子がよかろうが悪かろうがブレないタイプ。課題はありますが、守備におけるタスクはきっちりやってくれます」

――高校、大学と故障が多いのは懸念材料では?

 「心配はそこだけですね」

若手の海外移籍で問われる“適性”

――近年、若い選手の海外移籍はどんどん早まっています。現場の経験が豊富な経営者として、この傾向をどのように見ていますか?

……

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Profile

海江田 哲朗

1972年、福岡県生まれ。大学卒業後、フリーライターとして活動し、東京ヴェルディを中心に日本サッカーを追っている。著書に、東京Vの育成組織を描いたノンフィクション『異端者たちのセンターサークル』(白夜書房)。2016年初春、東京V周辺のウェブマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を開設した。

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