今季からガンバ大阪に加わった2人のルーキーが、プロサッカー選手としての日常を味わいながら、日々成長への道を歩み続けている。キャプテンを務めていたユースから昇格してきた山本天翔、18歳。筑波大学から1年“前倒し”でJリーグの世界へ飛び込んだ池谷銀姿郎、21歳。青黒の未来を担い得る若武者は、自らの現在地をどう捉えているのだろうか。
誰よりも早くボールを拾いに行ったメンタリティ
「個人的にガンバは日本一の練習をしているなという感覚はありますし、その中でも『みんなに付いていく』という意識ではなくて、『オレがこのチームを引っ張っていく』という意識でトレーニングからやれているので、その意識を試合でも出せればと思います」
ガンバ大阪ユースから、トップチームへと昇格してきた高卒ルーキー。山本天翔の存在感が日に日に高まっている。

J1百年構想リーグでは第3節のファジアーノ岡山戦でプロデビューを飾りながら、以降は2か月近くリーグ戦の出場から遠ざかったものの、序列を上げるきっかけになったのは、4月25日に行われた第12節・V・ファーレン長崎戦での奮闘だ。後半開始から安部柊斗に代わって、馴染みのボランチの位置に解き放たれると、高いモチベーションを好プレーに結び付けていく。
印象的なシーンがあった。78分。マテウス・ジェズスにPKを沈められ、終盤に先制を許したガンバ。そのゴールネットに収まったボールを真っ先に拾いに行ったのが、山本だったのだ。2分後。デニス・ヒュメットの同点ゴールが生まれる。そこに安易な関連性を見出すつもりはないが、あの時間帯の、あの失点の形にも関わらず、誰よりも早く次に向かうアクションを起こした18歳の姿勢は、見逃せない。
🎦 ゴール動画
🏆 明治安田J1百年構想リーグ 地域リーグラウンド 第12節
🆚 長崎vsG大阪
🔢 1-0
⌚️ 78分
⚽️ マテウス ジェズス(長崎)#Jリーグ pic.twitter.com/7JaWtgHSkK— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) April 25, 2026
第15節の名古屋グランパス戦では、安部の負傷交代を受けて、17分から途中出場。試合には敗れたものの、一定のパフォーマンスを披露した山本を、イェンス・ヴィッシング監督は翌節のサンフレッチェ広島戦でスタメンに指名。ルーキーに格好のアピールの舞台が巡ってくる。
プロ初スタメン。広島戦で感じた収穫と課題
開始35秒。いきなり絶妙の浮き球パスをヒュメットへ通し、チャンスを演出。2分には木下康介に厳しく寄せてボールを奪い切れば、5分にも加藤陸次樹に力強く競り勝ってマイボールに。立ち上がりから初先発に燃える意欲を、前面に打ち出していく。
左利きのプレーメイカーというスペックに隠れがちだが、『177センチ、72キロ』という体躯を生かしたフィジカルの強さもこの人の武器。本人も「当たり負けしないところは結構意識していますし、練習からそういう守備もできる部分は出せていると思うので、そこが監督の中で評価や信頼につながっているのかなと思います。『絶対負けへん』という気持ちがベースにあるので、そこでは負けたくないですね」と自信を口にする。

後半途中までピッチを駆け続け、1点を追い掛ける展開の72分にウェルトンと交代。上々の出来のように見えたが、本人の中ではより課題の方が抽出される初スタメンになったようだ。
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Profile
土屋 雅史
1979年8月18日生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社。学生時代からヘビーな視聴者だった「Foot!」ではAD、ディレクター、プロデューサーとすべてを経験。2021年からフリーランスとして活動中。昔は現場、TV中継含めて年間1000試合ぐらい見ていたこともありました。サッカー大好き!
