SPECIAL

「強盗事件」からドイツ勢を守ったルール。見落としてしまいそうなESL構想の“意義”とは?

2021.04.29

“vs ESL”欧州主要リーグの受け止め方#7_ドイツ

4月18日に正式発表されフットボール界に衝撃を与えるも、瞬く間に頓挫するに至った欧州スーパーリーグ(ESL)。世界から注目を集めた新リーグ構想を関係者やファン、メディアはどんなリアクションを見せたのか。“当事者”となった3カ国をはじめ欧州主要7リーグの反応を各国に精通するジャーナリストに伝えてもらう。

最終第7弾は、4大リーグという括りでは唯一参加クラブがなかったドイツ。追加での参戦クラブ候補として名前の挙がったバイエルンらをはじめ、関係者たちは一様にESLを糾弾。一方で、今回の構想に内包されていた可能性・意義についても指摘する。

 ブンデスリーガのファンたちが、サッカー界に数人の“泥棒”が野放しになっていると感じるようになってから久しい。このスポーツを盗んで、喜ばしくないことをする実業家たち。穏健なサポーターたちはそれでも、そんな恐れは過激な伝統派の妄想でしかないと思ってきた。しかし4月のあの日曜日以来、この泥棒たちの顔と名前は知られ、誰も彼らの存在を否定しなくなった。ESL創立のために米国投資銀行JPモルガンとの契約にサインをしたのは、リバプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム、チェルシー、アーセナル、バルセロナ、レアル・マドリー、アトレティコ・マドリー、ユベントス、インテル、ミラン。この他にも、バイエルン、ドルトムント、パリ・サンジェルマンの参加が望まれていた。……

残り:3,214文字/全文:3,847文字
この記事は会員のみお読みいただけます

会員登録はこちら

プレミア会員 3つの特典

雑誌最新号が届く

会員限定記事が読める

会員限定動画が観られる

「footballista」最新号

フットボリスタ 2021年11月号 Issue087

【特集Ⅰ】 シティ・グループ、RBグループに続く新勢力が続々と…「派閥化」するフットボールの世界 /【特集Ⅱ】 All or Nothing ~アーセナル沼へようこそ~

10日間無料キャンペーン実施中

TAG

ESLドルトムントバイエルンビジネス

Profile

ダニエル テーベライト

1971年生まれ。大学でドイツ文学とスポーツ報道を学び、10年前からサッカージャーナリストに。『フランクフルター・ルントシャウ』、『ベルリナ・ツァイトゥンク』、『シュピーゲル』などで主に執筆。視点はピッチ内に限らず、サッカーの文化的・社会的・経済的な背景にも及ぶ。サッカー界の影を見ながらも、このスポーツへの情熱は変わらない。