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ミラン退団確実のイブラヒモビッチにボローニャ移籍の可能性が急浮上

2020.05.19

 「何日か前に、私のところに電話があった。彼がこの夏にどう決めるか見てみたいと思う。ミラノでプレーすることは確実にないと思う。ただ、疑問はうちでプレーするのか、スウェーデンに帰るのかということだ」

 ミランの元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチに、ボローニャ移籍の可能性が浮上している。発端は5月16日、ボローニャのシニシャ・ミハイロビッチ監督がセルビア民放テレビ局のトーク番組で発言したこと。その後、特に誤訳など訂正のコメントなどは入っていない。

若手路線のミランには居場所なし

 ミランがチームのさらなる改変を画策していることは、もはや周知のことだ。レッドブル・グループの「サッカー開発部門責任者」を務めるラルフ・ラングニック氏が、ミランから入閣の打診があったことをドイツの地元紙に明言。

 それに対してミランのパオロ・マルディーニTDが「イタリア語よりもまずリスペクトを学ぶべき」と不快感を表明するなど、来季の強化体制をめぐる確執がフロント内に存在することは、誰の目にも明らかになっている。

 若手中心への強化シフトが噂される中でイブラヒモビッチの残留が微妙となる中、彼自身もSNSにて意思表示を行った。

 マイケル・ジョーダンらのスターを擁したNBAシカゴ・ブルズを扱ったESPNのスポーツ・ドキュンタリー『ザ・ラスト・ダンス』の感想として、「勝利者とともにプレーをすることがどういう意味なのかが分かるだろう。好きになるか、それとも嫌か。嫌ならばプレーはするな」とのメッセージを掲げた。

 一方、地元紙では「ミランとの間では年俸の希望額に開きがあり、クラブ側が『400万ユーロ(約4億6000万円)までしか出せない』とする一方で、イブラヒモビッチ側に値下げの意思はない」とも報じられていた。

高額年俸がボローニャ側のネックに

 ボローニャ側の問題としては、イブラヒモビッチを戦力に置くことが可能なのか、ということだ。

 現在イブラヒモビッチがミランとの半年契約で受け取っているサラリーは350万ユーロ(約4億円)で、実はそれだけでボローニャの最高年俸選手の倍額を超えるのだ。

 『コリエレ・デッロ・スポルト』は「コロナ禍によって移籍金や年俸の相場が下がることが予想されており、イブラとミハイロビッチ監督との交友関係も考えれば、低い俸給で妥結することも可能だ」と希望的観測を示しているが、むろん当事者同士がどう考えるかは別問題だ。

 ワルテル・サバティーニTDやリッカルド・ビゴンSDは、地元メディアの取材に口をそろえて「我われのクラブの規模を超えており、ボローニャにとって戦略的なオペレーションではない」と否定している。

 そうでなければ、株式の25%を取得し先日まで練習の拠点としていたスウェーデン1部のハンマルビーに移籍する線が濃厚とも目されており、とりわけ地元では英雄の母国復帰の期待感も高まっているという。今後の推移が注目される。


Photo: Getty Images

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神尾 光臣

1973年福岡県生まれ。2003年からイタリアはジェノバでカルチョの取材を始めたが、2011年、長友のインテル電撃移籍をきっかけに突如“上京”を決意。現在はミラノ近郊のサロンノに在住し、シチリアの海と太陽を時々懐かしみつつ、取材・執筆に勤しむ。

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