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オフ・ザ・ボールを可視化する新指標「OBSO」とは?

2020.08.09

TACTICAL FRONTIER

サッカー戦術の最前線は近年急激なスピードで進化している。インターネットの発達で国境を越えた情報にアクセスできるようになり、指導者のキャリア形成や目指すサッカースタイルに明らかな変化が生まれた。国籍・プロアマ問わず最先端の理論が共有されるボーダーレス化の先に待つのは、どんな未来なのか? すでに世界各国で起こり始めている“戦術革命”にフォーカスし、複雑化した現代サッカーの新しい楽しみ方を提案したい。

 圧倒的なスピードやDFを寄せ付けないフィジカルがなくとも、ゴールを決め続ける選手が存在する。今やミランの伝説的ストライカーとなったフィリッポ・インザーギはその1人だろう。ヨハン・クライフは、インザーギの圧倒的な得点力の源泉を「見れば見るほど、彼はフットボールをプレーしていない。しかし、彼は常に正しいポジションに立ち続けている」と述べていたが、常にフリーでボールを受ける技術こそがインザーギの武器だった。アレックス・ファーガソンが「オフサイドラインで生まれた男」と称した男は、最も可視化することが難しい能力の体現者だったのだ。野球やバスケットボールのような統計データの専門家がフットボールの世界でも登用されるようになって久しいが、多くの論文はシュートの価値を分析する方向に特化していた。しかし、最先端の統計学者は「オフ・ザ・ボールの研究」にも取り組み始めている。今回はオフ・ザ・ボールを新指標で読み解こうとする新しい動きについて紹介していきたい。……

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Profile

結城 康平

1990年生まれ、宮崎県出身。ライターとして複数の媒体に記事を寄稿しつつ、サッカー観戦を面白くするためのアイディアを練りながら日々を過ごしている。好きなバンドは、エジンバラ出身のBlue Rose Code。