SPECIAL

国民感情的には「大違い」。リーガ20クラブ、コロナショックの乗り切り方

2020.04.21

新型コロナウイルスの脅威によりリーグ再開の目途が立たず、各国で財政危機を迎えるクラブが相次いでいるサッカー界。感染者数世界2位と特に感染が広がっているラ・リーガ勢は、いかにしてこの窮状を乗り切ろうとしているのか。各クラブが打ち出した財政対策をまとめておく。

 コロナ禍で完全または一部休業になった場合、誰がその損害を埋めるのか?

 それは3月14日から非常事態宣言下に入ったスペインでも、4月16日から緊急事態宣言が全国に拡大された日本でも重要な問題だ。日本でも従業員へ休業手当を払う必要があるのか否かが議論中なのはご存じの通り。払う義務があるとすれば事業者が窮地に陥り、ないとすれば従業員が窮地に陥る。

 スペインでは罰金や刑罰を伴い強制力のある「休業命令」で、日本では強制力のない「休業要請」と性格は違うが、事業者にとっては結果的に事業を行えず売上を失うのは同じ。そして、売上減は給料の遅配や無配、最悪の場合は解雇となって労働者に跳ね返る――そんな負の連鎖が、スペインのサッカークラブでは日本より一足先に起こっている。

 リーガも欧州カップ戦もストップし放映権料収入も、入場料収入も、グッズ販売やミュージアムツアーなどの営業収入もストップしたまま。このままリーガ、欧州カップ戦が再開されないと約2割の減収となると言われているのだが、そんな先の話ではなく今、喫急の問題として、選手やテクニカルスタッフ、クラブ職員に給料を払えない、という事態になっている。......

残り:3248文字/全文:3868文字
この記事は会員のみお読みいただけます

10日間無料お試しはこちら

TAG

コロナウイルスビジネスラ・リーガ

Profile

木村 浩嗣

編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。