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スポーツ界と好相性のNFT。 弁護士が解説する発行者と購入者が注意すべき点とは?

2022.06.28

サッカー界にも押し寄せているNFTの波。コロナ禍で離れてしまったクラブとサポーターの距離を縮める新たな応援スタイルの一つとして定着が期待されているが、そのメリットとデメリットへの正しい理解はなかなかサッカーファンの間で進んでいないのが現状だ。そこで藥師神豪祐弁護士と諏訪匠弁護士に、発行者と購入者の両視点から注意点を解説してもらった。

 NFTについてはいまだ法令上の定義は存在しないものの、一般的には「ブロックチェーン上で発行される非代替性トークン(Non-Fungible Token)」と説明されています。ブロックチェーン上で発行されるトークンであっても、ビットコイン(BTC)のような暗号資産は、各トークンが固有の属性を持たない「代替性のあるトークン」です。例えば、自分の持つ1BTCと他人の持つ1BTCはまったく同じ価値を持ち、区別ができません。これに対して、NFTは「代替性のないトークン」です。すなわち、個々のトークンが個性を持ち、他のトークンと区別することができるという特徴があります。スポーツやエンターテイメント分野では、この「非代替性」の特徴を活用し、デジタルコンテンツと紐づけたNFTを発行することが行われるようになっています。これを「コンテンツNFT」と呼ぶことがあります。

国内外の活用事例にみるポテンシャル

 2021年3月にTwitter社の創業者ジャック・ドーシーが自身の「最初のツイート」をNFTとして発行し、およそ3億円で落札されたことが話題になりました。この事例のように、デジタルデータであればどのようなものでもNFTと紐づけることができます(ただし、容量の大きいデジタルデータ自体は通常ブロックチェーンには記録されません。コンテンツとNFTの紐づけは、デジタルデータの保存先URL等を記録する方法で行われています。)。NFTビジネスでは、NFTをデジタルコンテンツと紐づけて、そのコンテンツに「たった一つのものである」という「非代替性」の特徴を付与し、購入者に対して、NFTを資産として扱うことを提案していくことが出発点となります。

 スポーツ界全体を見渡すと、国外の事例では、NBAとDapper Labs社が「MOMENTS」と呼ばれるプレー動画のNFTを発行したデジタルプラットフォーム「NBA Top Shot」が成功例として挙げられます。MOMENTSはトレーディングカードとしてパック販売されており、購入後に何が入っているかがわかる、いわゆるガチャ要素のある形で展開されています。2020年後半から非常に多くのユーザーを獲得し、経済的にも成功しています(もっとも、日本でのNFT展開の参考にする場合には、「NBA Top Shot」におけるNFTは日本とは異なる法規制のもとで発行されていることを踏まえる必要があります。)。

 日本国内でも様々な試みが行われています。2021年9月には西武ライオンズがNPB球団で初めてNFTを発行しました。同年10月にはJリーグのアビスパ福岡が、株式会社フィナンシェの運営する「FiNANCiE」においてクラブトークンとともにNFTを発行しています。

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NFT文化

Profile

藥師神豪祐 諏訪匠

【藥師神豪祐】1984年生まれ。法律事務所fork代表弁護士(第一東京弁護士会)。Twitter:@hell_moot【諏訪匠】2015年弁護士登録。名古屋市出身、京都大学卒。現在は都内法律事務所に勤務。不動産、相続、企業法務やスポーツ団体設立業務などを取り扱う。30年来の鹿島サポーター。好きな選手は小笠原満男と荒木遼太郎。