SPECIAL

大坂なおみのうつ病告白に、我々はどう向き合うべきか?

2021.06.03

女子テニス界のトッププレーヤーである大坂なおみの記者会見拒否、そしてうつ病の告白が大きな話題になっている。『うつ病とサッカー』の訳者で、自身もうつ病の経験者であるジャーナリストの木村浩嗣氏に意見を聞いてみた。

関連記事
『うつ病とサッカー 木村浩嗣の場合』。私はサッカー監督業に助けられた
イニエスタが告白した「うつ」。強靭な肉体も精神も、発症を防げない
イニエスタは「うつ病」か「うつ状態」か? 報道する側からみる「鬱」を伝えることの難しさ
サッカー選手の38%がうつ、不安障害。 数字が示すストレスと心の病の関係

 大坂なおみがうつ病だと告白できたことは、非常に良いことだ。

 これで彼女は治療に専念できる。

 『うつ病とサッカー 元ドイツ代表GKロベルト・エンケの隠された闘いの記録』を訳していて本当に身につまされる思いをしたのは、エンケが野球帽をかぶって治療に通っていた、という記述だった。彼はうつであることを世間に知られたら終わりだ、と思い込んでいた。うつであるだけで辛いのに、うつがバレないよう脅えながら治療していたのだ。誰に言われたわけでもないのに、バレたら終わりだと思い、周りに薦められても公表を拒んでいた。

「カミングアウト」への高い壁

……

残り:3,516文字/全文:4,044文字
この記事はプレミア会員のみお読みいただけます

10日間無料キャンペーンで続きを読む

プレミア会員 3つの特典

有料記事が読める

動画が観られる

雑誌最新号が届く

「footballista」最新号

フットボリスタ 2021年7月号 Issue085

「ペップ・シティ包囲網」でさらに発展? 現代サッカーの「守備」を考える。[特集Ⅰ]“対ポジショナルプレー”をめぐる進化。「守備戦術」で見る20-21最新トレンド。[特集Ⅱ]欧州スーパーリーグ構想 5つの論点

10日間無料キャンペーン実施中

TAG

アンドレス・イニエスタうつ病ロベルト・エンケ大坂なおみ

Profile

木村 浩嗣

編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。

関連記事

関連記事