新・戦術リストランテ VOL.103
footballista創刊時から続く名物連載がWEBへ移籍。マエストロ・西部謙司が、国内外の注目チームの戦術的な隠し味、ビッグマッチの駆け引きを味わい尽くす試合解説をわかりやすくお届け!
第103回は、ベルギーリーグで2位と快進撃を見せているシント=トロイデンVV。興味深いのは日本人選手6人が先発しているので当然かもしれないが、日本サッカーそのものになっていることだ。ベルギーリーグにいるからこそ浮かび上がる“我々のサッカー”とは一体何なのか?
先発6人、センターラインはほぼ日本人
第23節のシャルルロワ戦に勝てば暫定首位だったシント=トロイデンVVでしたが、0-2で敗れました。連勝も4で止まっています。これで首位のサン・ジロワーズとは4ポイント差の2位。
シャルルロワ戦は39分にムヤが退場になっていて、そこまでは0-0ながら優勢でした。後半も10人でかなり頑張っていたのですが2失点してしまったという試合。

日本人選手が6人先発しています。GK小久保、CB谷口、左SB畑、ボランチの山本、トップ下伊藤、CF後藤です。84分には後藤に変わって松澤が出場していますから、日本人選手は7人プレーしたことになります。この7人に新加入の新川を加えた8人がシント=トロイデンの日本人選手です。
国別ではベルギーが10人で最多ですが、日本人はそれに次ぐ人数です。以下、フランスが3人、ノルウェー、マケドニア、アルゼンチン、モロッコ、アルバニア、セネガルが1人ずつ。
プレースタイルも日本的です。先発の半分以上が日本人ですからそれも当然で、ちょっとだけ外国籍選手の多いJリーグクラブみたい。
プレミアリーグのウルブスにポルトガル人選手が増えてポルトガル化した時期がありましたけど、現在のシント=トロイデンは日本化したチームになっています。
「日本サッカーとは何か?」を問える条件
昔はよく「日本人のサッカーとは何か?」みたいな議論がされていたものです。
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Profile
西部 謙司
1962年9月27日、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、会社員を経て、学研『ストライカー』の編集部勤務。95~98年にフランスのパリに住み、欧州サッカーを取材。02年にフリーランスとなる。『戦術リストランテV サッカーの解釈を変える最先端の戦術用語』(小社刊)が発売中。
