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バネガが人数過多のバーベキューパーティー開催。クラブはペナルティ科さず

2020.05.29

 サンチェス首相がリーガの再開を「6月8日の週」と発表したのと同じ週末、セビージャのバネガが自宅の庭でバーベキューを開いていたことがわかって問題となった。

14人のパーティーは「アウト」

 参加していたのはバネガの他、フランコ・バスケス、デ・ヨング、オカンポスら選手たちとその恋人または妻、そして彼らの友人たちだ。

 発覚するきっかけとなった、バネガの妻がSNSにアップした記念写真には14人が写っているが、もし撮影者がいるとすれば、15人がその場にいたことになる。

 問題視されたのは、ソーシャルディスタンスを守っていなかったことと、その人数だ。スペインは外出禁止が感染状況によって段階的に緩和されているが、セビージャ県の場合は現在「フェイズ1」で、集まれるのは最大10人までとなっているため、これはアウトである。

 リーガの練習はフェイズとは無関係に行われており、バーベキューパーティの翌日から14人までのグループ練習が可能になっているのだが、グラウンドを出ると同時に特例はなくなるので、自宅では最大10人の集会しか許されない。

 この「自宅と練習場でルールが違う」という状況が選手たちを勘違いさせたのか、あるいは「練習中は実質的にソーシャルディスタンスを守らなくてもいい」という暗黙の了解ができているためにガードが甘くなったのか。

参加者へのペナルティは回避

 常識的に考えて、ソーシャルディスタンスを気にしながら対人練習や鳥かご、ミニゲームができるわけがない。それに、試合ではソーシャルディスタンスを守る必要がないのだから、練習中だけ守れというのは、実戦への準備という意味でもおかしい。

 さらに、防疫学的な観点からしても、PCR検査の陰性者と抗体検査の陽性者(免疫ありと見なされる)しかいない選手たちにソーシャルディスタンスを課すのはナンセンスである。

 このニュースを見て、合宿を抜け出して歯磨き粉を買いに行き、そのペナルティで週末の試合の指揮ができなくなったブンデスリーガ、アウグスブルクの監督のことを思い出したが、どうやらセビージャの4選手が出場停止のペナルティを科されることはなさそうだ。

 4人は翌日のグループ練習からは外されたが、それはチームメイトへの感染を防ぐため。PCR検査の結果が陰性となると、すぐにグループ練習への復帰が許された。

 リーガ再開の口火を切るのはセビージャ対ベティスのセビージャダービーなので、主力4人が抜けるとなると大騒ぎになるところだった。この件はこのままフェードアウトして終わりそうだが、リーガ再開のいろいろな矛盾点を見せてくれた、という意味では興味深いニュースだった。


Photo: Getty Images

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セビージャバネガベティス

Profile

木村 浩嗣

編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。