サウダージの国からボア・ノイチ 〜芸術フットボールと現実の狭間で〜 #32
創造性豊かで美しいブラジルのフットボールに魅せられ、サンパウロへ渡って30年余り。多くの試合を観戦し、選手、監督にインタビューしてきた沢田啓明が、「王国」の今を伝える。
footballista誌から続くWEB月刊連載の第32回(通算210回)は、2030年へ向けて再始動するアンチェロッティ監督のチームで、新たな主力として期待される若きタレントたちを紹介したい。
セレソン(ブラジル代表)は、9月25日と29日にオーストラリア代表と、10月3日にインド代表といずれもアウェイで強化試合を行い、2030年ワールドカップへ向けて始動する。
今年のW杯では36年ぶりのベスト16敗退という屈辱的な結果に終わったが、ブラジルサッカー連盟のカルロ・アンチェロッティ監督への信頼は揺るがず、2030年大会まで契約を延長。アンチェロッティは、GKアリソン(33、リバプール)、ボランチのカゼミロ(34、インテル・マイアミ)、FWネイマール(34、サントス)、右SBダニーロ(35、フラメンゴ)らベテランを外して大幅な世代交代を行うことを明言している。
当面、攻撃陣はビニシウス(26、レアル・マドリー)が中心となり、エステバン(19、チェルシー)、エンドリッキ(20、レアル・マドリー)、ライアン(20、ボーンマス)らが、守備陣はCBのマルキーニョス(32、パリ・サンジェルマン)とガブリエウ・マガリャンイス(28、アーセナル)、ボランチのブルーノ・ギマランイス(28、アーセナル)らが中核を担うと思われるが、今後アンチェロッティが多くの若手を試すのは間違いない。
「パルメイラス→マンチェスター・シティ」2人の並外れたポテンシャル
その候補の一人が、8月31日にパルメイラスからマンチェスター・シティへ推定移籍金4000万ユーロ(約72億円)で加入したFWアラン・エリアス(22)だ。
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Profile
沢田 啓明
1986年ワールドカップ・メキシコ大会を現地でフル観戦し、人生観が変わる。ブラジルのフットボールに魅せられて1986年末にサンパウロへ渡り、以来、ブラジルと南米のフットボールを見続けている。著書に『マラカナンの悲劇』(新潮社)、『情熱のブラジルサッカー』(平凡社新書)など。
