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フランスではもう出会えない才能をセネガルで発掘。マネたちが辿った「ジェネラシオン→メス」

2022.02.12

2022アフリカ・ネーションズカップで悲願の大会初制覇を遂げたセネガル代表。そのメンバー28人のうち、大会MVPに輝いたサディオ・マネを筆頭に主将カリドゥ・クリバリ、イスマイラ・サール、ブナ・サールという決勝に先発した4人を含む6人が、フランス・リーグ1のメスが輩出した選手だった。なぜ、フランスの中堅クラブにセネガルの有望な人材が集まるのか。そこには、メスが確立した独自の選手発掘ルートの存在があった。

フットボリスタ第87号』より掲載

 昨季リーグ1で10位のメスは、2003年からセネガルのクラブ、ジェネラシオン・フット(Génération Foot)と提携している。ジェネラシオンは、フランスのブレストなどでプレーしたギニア人のマディ・トゥーレが2000年に首都ダカールに開設したフットボール・アカデミーで、その後クラブチームとしてセネガルリーグに参戦するようになり、3部からスタートして2016-17シーズンには1部リーグ初優勝。現在は国内トップクラブの一角をなしている。

 メスとの提携は、同氏がフランスのクラブに「セネガルの将来有望な若手選手に興味はないか」と売り込みに来たことから始まった。メスも試しに何人かを練習に参加させたところ、当初はあまり手ごたえがなかったが、根気良く続けるうちに1人がプロチームに昇格。その選手が他クラブから引き抜かれたことで可能性を感じ、本格的な提携関係がスタートした。……

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サディオ・マネジェネラシオンセネガル代表メス

Profile

小川 由紀子

1992年より欧州在住。96年から英国でサッカー取材を始め、F1、自転車、バスケなど他競技にも手を染める。99年以来パリに住まうが実は南米贔屓で、リーグ1のラテンアメリカ化を密かに歓迎しつつ、ブラジル音楽とカポエイラのレッスンにまい進中。

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