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試合ごとに進化するポルトガル。“ブルーノ・フェルナンデス外し”が機能した理由とは

2021.06.27

EURO2020の“死の組”と呼ばれたグループFを3位で通過したポルトガル。フランス、ドイツの後塵を拝する形とはなったが、チームは試合を重ねるごとに着実に進歩。その歩みを振り返りつつ、各試合で見えた課題とその対策、そしてグループステージ突破が懸かったフランス戦で主力中の主力ブルーノ・フェルナンデスを先発から外すに至った理由に迫る。

 ディフェンディングチャンピオンとしてEUROに臨んでいるポルトガル。前大会では3引き分けで華麗にグループステージを突破し、決勝ラウンドでもウェールズ戦以外はPKや延長戦で勝利する独特の戦い方を披露していた。5年前と比べれば十分なスカッドを手に入れたフェルナンド・サントス率いるポルトガルだが、グループステージを3位で突破する安定の低空飛行を今大会でも見せている。

 前大会のポルトガルは我慢のできるチームだった。ボール保持率の低いチームのパス成功率は低いことが多い。短い距離でボールを繋ぐよりもカウンター、速攻を狙うため、自然と成功率の低いパスの回数が増えてしまうからだ。しかし、ポルトガルはボール保持率が低くてもパスの成功率が高いへんてこなチームであった。試合が必要とするならば、ボールを保持することもできる柔軟性を持ち合わせていたからである。つまり、ポルトガルはボール保持、非保持においてたくさんの引き出しを持ち、様々な局面を相手にぶつけることができるタフなチームへと進化していった。

ハンガリー戦:出来過ぎの勝利で得たヒント

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EURO2020ポルトガル代表

Profile

らいかーると

昭和生まれ平成育ち。サッカー指導者にもかかわらず、様々な媒体で記事を寄稿するようになってしまった。ただ、書くことは非常に勉強になるので、他の指導者も参加してくれないかなと心のどこかで願っている。好きなバンドは、マンチェスター出身のNew Order。 著書に『アナリシス・アイ サッカーの面白い戦術分析の方法、教えます』