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東口順昭がスーパーセーブの達人たる所以。円熟味増し、洗練される駆け引きの技術

2021.03.19

2021シーズン初陣となったゼロックススーパーカップでも、J1王者・川崎フロンターレの決定機をことごとく阻止。息を呑むようなスーパーセーブで見ごたえのある攻防を演出し続けるのが、ガンバ大阪GK東口順昭だ。日本一との呼び声も高い背番号1が好守を連発できる理由を、GK分析の専門家レネ・ノリッチ氏に解説してもらった。

「連続セーブ」と「ダイナミックセーブ」の秘密

 アルビレックス新潟での活躍が認められ、ジュニアユース時代を過ごしたガンバ大阪へ2014年に復帰して以降、不動の守護神として長年ゴールマウスを守り続けている東口順昭。特に2020シーズンは驚異的なシュートストップを連発。『DAZN』が選ぶ「DAZN週間スーパーセーブ」にも毎週のように取り上げられ、チームのJ1リーグ2位、天皇杯準優勝という復活に大きく貢献した。

 東口が得意とするプレーの一つが、「連続セーブ」だ。その秘密は2ndアクションにある。彼はシュートを弾いて崩れてしまった体勢を整え直すのが、とてつもなく速い。2020シーズンのJ1第34節、清水エスパルス戦の47分のセーブを見れば一目瞭然だ。

2020シーズンのJ1第34節、清水戦の47分のシーン(2:09~)

 ペナルティエリア内にスペースが広がっている状況では、すぐに起き上がらないと相手にこぼれ球を詰められてしまう。それを防ぐには、まず重なっている片足をいち早く地面につける必要がある。東口は右に飛んで後藤優介のミドルシュートを防いだ直後、左足をついて上体を立てた反発を利用し、ボールが残っている右方向へポジショニングを修正。隙を見せずに川本梨誉の追撃を足で弾き出している。彼の連続セーブを支えているのが、巧みな体の使い方だとわかるシーンだ。……

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東口順昭

Profile

レネ ノリッチ

1994年生まれ、東京都出身。少年団チームにGKコーチがいたことがきっかけでゴールキーパーをプレーし始める。ゴールキックを敵陣ペナルティエリア内まで蹴り込んでいた経験あり(小6)。2018年頃からゴールキーパーのプレー分析記事をブログやnoteに載せ始める。スタジアムでサッカー観戦する場合、GKのウォーミングアップから見始める。好きな選手はヤン・ゾマー、ニック・ポープ。

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