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25年間で売上枚数7倍に。ユニフォーム販売、四半世紀の発展を見る

2020.09.15

 この10年で、ドイツ・ブンデスリーガのユニフォームの値段はおよそ23%も高くなっている。2010-11シーズンは平均66.56ユーロだったのに対し、昨季は81.90ユーロ。年に2%ずつ値上げされている計算だ。それでも、ユニフォームの売上枚数は増え続けているようだ。

 8月30日付の『キッカー』は、マーケティング会社『ライネ』に務めるペーアター・ロールマン博士に、過去25年間のユニフォーム売上の発展について聞いた。

きっかけは背番号固定制

 ロールマン博士は、1995年にブンデスリーガに導入された背番号固定制がユニフォームのマーチャンダイズに関する急成長のきっかけになったと話す。

 「売上枚数が大幅に跳ね上がり、クラブにとってもメーカーとの契約内容がより価値のあるものとなった。契約料を急激に上昇させることができたのだ」

 始まりはリーグやクラブのサービス精神によるものだったというが、結果的に「ファンは好きな選手など自分に合わせたユニフォームを好んで買い、クラブとの結び付きもより強くなると気づいた」と説明する。

 1996年の時点で、この変化に対応できたクラブはわずかに3クラブ。バイエルン、ドルトムント、そしてハンブルクだ。この3クラブで、当時のユニフォームの売上の8割から9割を占めていた。

 昨季のユニフォームの売上枚数は1996年から比べて7倍にまで上昇し、270万枚が売れた。2000年前後から本格的にマーチャンダイジングがプロフェッショナルなものとなり、成長を続けている。

ロナウドの売上は圧倒的

 世界全体に目を向ければ、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドのユニフォーム売上枚数は圧倒的で、総売上枚数は1360万枚にも上る。歴史上、ここまで多くのユニフォームを売り上げた選手はいない。

 2位はデイビッド・ベッカムの1020万枚だ。リオネル・メッシは1000万枚に届かない。「過去、そして現在の他のスターたちでも、ロナウドの水準には遠く及ばない」とロールマン博士は言う。

 こういったスター選手たちは、クラブとメーカー間の契約から得られる固定収入の他に、各ステークホルダー間と個別の契約を結んでいる。

 ブンデスリーガの場合、通常はユニフォーム1枚の売上約80ユーロにつき、およそ6ユーロがクラブへのライセンスフィーとして支払われる。選手にはそのうち1ユーロ強が支払われるという。

 ロナウドはその他にナイキから毎年2000万ユーロを受け取っていることが明らかになっており、サッカーのマーチャンダイジング界の市場価値では10億ドルを稼ぐ選手と見られている。

トップはイングランド、ドイツは2位

 ドイツで最もユニフォームが売れている選手はロベルト・レバンドフスキ、トーマス・ミュラー、そしてマヌエル・ノイアーのバイエルン勢だ。

 主にアタッカーやストライカーのユニフォームが売れる傾向があるが、世界ナンバーワンGKであるノイアーの人気が高いのも、ドイツの特徴と言えるだろう。

 ロールマン博士はマーチャンダイジングの領域で、現在のドイツは「フランス、イタリア、スペインを追い抜くまでに成長した」と話すが、イングランドとの差は縮まらない。

 「イングランドのみがブンデスリーガの上位にいるが、イングランドはマーチャンダイジングの領域ですべての基準となっている」


Photo: Getty Images

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Profile

鈴木 達朗

宮城県出身、2006年よりドイツ在住。2008年、ベルリンでドイツ文学修士過程中に当時プレーしていたクラブから頼まれてサッカーコーチに。卒業後は縁あってスポーツ取材、記事執筆の世界へ進出。運と周囲の人々のおかげで現在まで活動を続ける。ベルリンを拠点に、ピッチ内外の現場で活動する人間として先行事例になりそうな情報を共有することを心がけている。footballista読者の発想のヒントになれば幸いです。