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打倒バルサ、レアル・マドリー。弱小クラブはコパ・デルレイに夢を見る

2019.12.05

 12月17日、18日、19日に、コパ・デルレイの1回戦がスタートする。今シーズンからフォーマットが変わって3部や地方リーグのセミプロやアマチュアクラブが参加しやすくなった他、ホーム&アウェイの準決勝以外は一発勝負で、しかも準々決勝までは下位カテゴリーチームのホームで試合が行われる(同カテゴリーの場合は抽選)ことに。サプライズが期待でき、弱小クラブに夢(と経済的利益)を与えるという、コパの原点に還るものになった。

過去には歴史的番狂わせも

 過去には当時2部Bのノベルダにバルセロナが敗退(02-03シーズン。うつ病で自殺したロベルト・エンケのキャリアに決定的な影響を与えた試合……)したり、同じく当時2部Bのトレドがレアル・マドリーを破ったり(00-01シーズン)と、今も語り継がれる歴史的な番狂わせを起こしたフォーマットだ。

 今月の1回戦には、1月のスペインスーパーカップ(こちらもフォーマット変更でリーグ王者バルセロナ、コパ・デルレイ王者バレンシアに加え、リーグ2位アトレティコ・マドリー、3位レアル・マドリーが参加)に参戦する4チームは加わらない。よって、12月18日に延期されたクラシコも支障なく開催できるわけだ。

弱小クラブの地元は大騒ぎ

 さて、先日実施された組み合わせ抽選で1部リーグの16チームと対戦することになった弱小クラブの地元は大騒ぎになっている。「勝てるかも」というチームの期待プラス「人気チームを目の前で見られる」というファンの喜びプラス「空前の入場料収入が得られそうだ」というフロントの胸算用が一体となっているからだ。

 ただ、一つ問題となっているのがスタジアムのコンディション。1部リーグのチームの試合はテレビ中継されることになっているのだが、そのためには照明の光度が足りないとか、グラウンドと座席の間に十分な距離や柵が無く警備上問題があるとか、単に収容人数が少な過ぎるとかの理由で、いくつかの試合は開催地変更を迫られている。

 例えば、アントニアーノ(3部)は同じ県内のベティスと対戦することを利用し、ベティスのホーム、ベニート・ビジャマリンを借りることになった。ホームアドバンテージを失っても主催者であることに変わりはないから、収容人数が20倍(3000人→6万人)になった分の収益はクラブの懐にそのまま転がり込むことになる。

 一方、セビージャと対戦するベルガンティーニョス(3部)はホームスタジアムでの開催を希望したものの、キャパがわずか500人とあって実現は難しく、どうやら近くにあるデポルティーボの本拠地リアソル(3万2000人収容)を借りることになりそう。同様に、アスレティック・ビルバオと対戦するインターシティ(3部)は隣町の2部エルチェのホーム、マルティン・バレロ(3万3000人収容)での開催が決まっている。


Photo: Getty Images

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レアル・マドリー

Profile

木村 浩嗣

編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。