「センターバックでも攻撃の練習をした」アカデミー出身DF菅沼駿哉が明かすガンバの育成
【ガンバ大阪、アカデミー改革の時 #5】
ジュニアユース、ユースを経てトップチームに昇格し、その後、ロアッソ熊本やジュビロ磐田など他クラブを経験して再びガンバ大阪に戻ってきた菅沼駿哉。ガンバ大阪を内外から見てきたからこそわかるアカデミーの長所、そして課題とは……。
菅沼駿哉インタビュー
――中学生の時にガンバ大阪の門を叩きましたが、ジュニアユース時代は菅沼選手にとってどんな3年間でした?
「レベルの高い選手たちと切磋琢磨できたし、ユースやトップの選手が身近にいたので、毎日刺激を受けながらトレーニングができましたね。あと、適性のあるポジションを見つけてもらったのも、ジュニアユース時代でした」
――というと、それまではセンターバック(CB)ではなかったんですね。
「小学生時代はずっとFWだったんです。ガンバのセレクションもFWとして受けて合格したんですけど、最初のキャンプで監督の鴨川(幸司)さんに『お前のポジションはそこじゃない』と言われて、ボランチにコンバートされて。そこからさらにCBをやるようになった。もちろん、最初は抵抗がありましたけどね(笑)。小学生時代のCBのイメージは、“ボールをクリアする人”っていう感じだったので、最初は『なんでやねん』って。鴨川さんからは『CBも足下の技術が求められる』と言われ、『お前は一番、キックが下手や』と言われ続けました。そこからですね、キックを磨き始めたのは」
――抵抗のあったポジションをポジティブに受け入れられるようになったきっかけはあるんですか?……
【特集】ガンバ大阪、アカデミー改革の時
Profile
飯尾 篤史
大学卒業後、編集プロダクションを経て、『週刊サッカーダイジェスト』の編集記者に。2012年からフリーランスに転身し、W杯やオリンピックをはじめ、国内外のサッカーシーンを中心に精力的な取材活動を続けている。著書に『黄金の1年 一流Jリーガー19人が明かす分岐点』『残心 Jリーガー中村憲剛の挑戦と挫折の1700日』、構成として岡崎慎司『未到 奇跡の一年』などがある。