

史上最多の出場48カ国が世界一の座を懸けて争った北中米W杯の熱も冷めやらぬうちに、フットボールは新たな分岐点に立たされた。閉幕直後の7月27日に、FIFAがW杯や女子W杯、クラブW杯などの商業イベントの運営を担う民営子会社「FIFA Forward Enterprise」を新設し、その200億ドル(3兆2000億円)と評価される株式の少数を売却して今年中に最大42億ドル(約6720億円)もの資金を調達しつつ、来年に始まる4年サイクルで211の加盟各国協会・連盟に従来の倍となる2000万ドル(約32億円)を分配していくという“秘密計画”が浮上したからだ。「フットボールは誰の所有物でもない。ましてやFIFAが売る権利を持つものではない」(UEFA)――猛反発を受けたW杯売却構想はわずか4日後に撤回される運びとなったが、波紋や余波は今も消えぬまま。その攻防と是非、そして未来を専門家の視点も交えながら読み解いていく。



