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謎に包まれたサウジリーグの戦術と「ロナウドのアル・ナスル」にみるスーパースターの現状

2024.04.10

新・戦術リストランテ VOL.10

footballista創刊時から続く名物連載がWEBへ移籍。マエストロ・西部謙司が、国内外の注目チームの戦術的な隠し味、ビッグマッチの駆け引きを味わい尽くす試合解説をわかりやすくお届け!

第10回は、クリスティアーノ・ロナウドを筆頭にスーパースターが多数集まっている(にもかかわらず謎に包まれている)サウジ・プロ・リーグで行われているサッカーを、ロナウドが所属するアル・ナスルを見ながら解き明かしてみよう。

サウジ・プロ・リーグが気になっていた

 サウジ・プロフェッショナル・リーグ(RSL)は18チームで行われ、第27節終了時点ではアル・ヒラルが首位。ミリンコビッチ・サビッチ、クリバリ、ルベン・ネベスといった外国籍選手にサウジアラビア代表のキャプテン、アル・ファラジもいます。

 2位がアル・ナスル。クリスティアーノ・ロナウド、マネ、ブロゾビッチ、ラポルトとこちらも錚々たる顔ぶれですが、アル・ヒラルとは12ポイントも差があるんですね。残り7試合なので、ちょっと逆転は難しそうです。

 第27節はダマクとのアウェイゲーム、1-0でアル・ナスルが勝利しています。ターンオーバーしていてマネは後半からの出場。ロナウドの投入は66分でした。決勝点はロスタイムの91分、ブロゾビッチのCKからラポルトがヘディングシュートを決めています。

 普段はJリーグと欧州サッカーで手いっぱいで、RSLはなかなか見る機会を持てなかったのですが、どんな感じなのかと思い立って見てみました。気にはなるけど見たことがないというファンもいそうなので、今回はざっくりと戦術面も含めた感想をお伝えしたいと思います。

[4-4-2]⇔[4-3-3]流行の可変システム

 たくさんの試合を見たわけではありませんが、だいたいピッチコンディションはかなり良さそう。ダマクのホームスタジアム、プリンス・スルタン・アブドゥラズィズ・スポーツシティの芝生は素晴らしく見えました。……

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Profile

西部 謙司

1962年9月27日、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、会社員を経て、学研『ストライカー』の編集部勤務。95~98年にフランスのパリに住み、欧州サッカーを取材。02年にフリーランスとなる。『戦術リストランテV サッカーの解釈を変える最先端の戦術用語』(小社刊)が発売中。

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