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リーガの月曜・金曜開催問題、リーグと連盟が平行線で裁判へ

2019.07.19

LFPとRFEFの話し合いは平行線に

 リーガの月曜・金曜開催問題が司法の手にゆだねられることになった。

 現在までのところ、リーガ開幕節(8月第3週の週末)、第2節(第4週の週末)、第3節(第5週の週末)の詳しい日時が発表されており、計8試合の月曜・金曜開催が予定されている。だが、これはLFP(プロリーグ協会)側の言い分であり、RFEF(スペインサッカー連盟)は承諾していない。この7月17日に両者の話し合いが行われたが平行線に終わり、CSD(スポーツ上等審議会)の調停も不発。裁判の場でどちらの言い分が正しいか争うことになった。

 ファンにすれば特に不評なのが月曜開催だ。仕事もあるし、週末の疲れもあるし、テレビ中継もあるし、CL・EL参戦クラブは月曜開催免除とあってカードの魅力ももうひとつ、となればスタンドがガラガラなのも当然だろう。

 しかし1部と2部の42クラブで構成される業界団体であるLFPは、月曜開催を実施してきた。お金のことだけを考えれば入場料収入のマイナスを補っても、テレビの放映権料のプラスの方が大きいからだ。1部リーグの10試合をまんべんなく散りばめても金・土・日では入り切らない。だからといって放送時間が重なれば“裏カード”が生まれて、放映権料を高く売ることができない。抗議行動を起こすファンの一方で、クラブ側の反応が鈍かったのにはこういう理由がある。

リーグ戦の日程を決めるのは誰?

 そんな時、RFEFが声を上げた。放映権料の販売はLEPに委託しているものの、試合の開催日時について決定するのは主催者である自分たちだと主張。月曜開催については今季からなくし、金曜開催については順次減少させる方針を打ち出した。これに対して、放映権販売の中には開催日時決定権も含まれており、すでにパック販売済みで変更できない、というのがLEFの主張だ。

 “開催日時は○○が決める”と明記しておけよ、と傍から見ていると思うが、こういう細部の詰めが甘いのがスペインであり、それでも今まではLFPとRFEFは仲良くやれていた。LFPのテバス会長とRFEFのビジャール前会長が、「商売第一路線」で一致していたからだ。ところが昨年、汚職で辞任を余儀なくされた前会長のイメージを払しょくする格好で、選手会長出身のルビアレス現会長が就任。政治的に大まかに色分けすると、労働組合出身の左派ルビアレスと経営者側の右派テバスが真っ向から対立することになったのだった。

 たとえて言えば、開幕まで1カ月ちょっとの段階で、Jリーグと日本サッカー協会が裁判を起こし、Jリーグの日程をサッカーにうとい裁判官に一任する、というもの。大丈夫なのか、と思うが、それがこの国スペインなのである。


Photo: Getty Images

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ビジネス

Profile

木村 浩嗣

編集者を経て94年にスペインへ。98年、99年と同国サッカー連盟の監督ライセンスを取得し少年チームを指導。06年の創刊時から務めた『footballista』編集長を15年7月に辞し、フリーに。17年にユース指導を休止する一方、映画関連の執筆に進出。グアルディオラ、イエロ、リージョ、パコ・へメス、ブトラゲーニョ、メンディリバル、セティエン、アベラルド、マルセリーノ、モンチ、エウセビオら一家言ある人へインタビュー経験多数。