MAGAZINE

月刊フットボリスタ第75号

2019.11.07

ストーミングとポジショナルプレーの融合――シンクロするナーゲルスマンとクロップ

[特集]
欧州を席巻するプレッシング戦術
「ストーミング」の変化を考察する

約1年前の2018年11月号で「ポジショナルプレーvs ストーミング」と題した特集を企画した。5レーン理論に基づいたポジショニングなどグアルディオラを中心に緻密に言語化されていくポジショナルプレーに対して、クロップラングニックが志向する激しいプレッシングと縦に速い攻撃を組み合わせたストーミングが、1つの対立軸としてせめぎ合っている欧州サッカーの戦術トレンドを伝えた。

クロップのリバプールがCLを制したことで昨シーズンはストーミング派に軍配が上がったように見えるが、ことはそう単純ではないようだ。欧州王者になったリバプールのスタイルは明らかに変化しており、ストーミングの総本山であるRBライプツィヒはグアルディオラの影響を強く受けている32歳のナーゲルスマンを後継者に指名した。果たして、欧州サッカーの一方のトレンドを担うストーミングはこれからどう変化していくのか――様々な角度から考えてみたい。

ストーミング総論:もう一つの「美しく面白いフットボール」
リバプールがストーミングで、シティがストーミングでない理由

[対談]レナート・バルディ×片野道郎
モダンサッカーの教科書』コンビが考えるストーミング論

プレッシングの強度をどう測定するか?
セリエAボローニャのケーススタディ

ハイプレスの強度を測るPPDAとは何なのか?

ストーミングを知るための5つの戦術的キーワード

ゲームモデルのケーススタディ ①リバプール
ヘビーメタルとオーケストラの融合?クロップ・リバプールの進化の過程

ストーミングの旗手10人

1. ユルゲン・クロップ(リバプール監督)
“マネジメントのアーティスト”一流たちに任せ、支えられて

2. ユリアン・ナーゲルスマン(RBライプツィヒ監督)
“口撃”も“ 美容整形”も計算?ピッチ外でも普通じゃない男

INTERVIEW
ユリアン・ナーゲルスマン

「ナーゲルスマン、この馬鹿野郎」なんて言わせないけれど

ドイツ国際コーチ会議:ナーゲルスマン講演レポート
“選手の決断に好影響を及ぼすダイナミックな選手へのアプローチ”

ゲームモデルのケーススタディ ②RBライプツィヒ
「すべての局面を完璧にしたい」。ストーミング+ボール保持は可能か?

INTERVIEW
ラルフ・ラングニック

私自身がSDとして残っていたら、さらに大きく前進をすることはできない

大学教授であり、元ラングニックの分析官
アカデミズムの視点で見たストーミングの必然

人物相関図からたどる「ストーミング派閥」の向かう先

3. マルコ・ローゼ(ボルシアMG監督)
守備の位置がとにかく高い「嵐を呼ぶ雄牛たち」が猛進中

4. オリバー・グラスナー(ボルフスブルク監督)
ラングニック派でも異色の策士。継承と独創の[ 3-4-3]がドイツへ

5. デイビッド・バーグナー(シャルケ監督)
転落した名門を見事V字回復。走らせるだけじゃないその辣腕

6. アディ・ヒュッター(フランクフルト監督)
チームだけでなく自己も研鑽。前線一新に対応する微調整力

7. ジェシー・マーシュ(ザルツブルク監督)
サッカーは「情熱そのもの」。変化を恐れず試合を“動かす”

8. ゲルハルト・シュトルーバー(ボルフスベルガー監督)
ボルシアMG 斬りの小クラブ。「我われはナイフのように鋭い」

9. ジャン・ピエロ・ガスペリーニ(アタランタ監督)
オールコートのマンマークでむしろモダンな再奪取→速攻

10. ホセ・ルイス・メンディリバル(エイバル監督)
やり過ぎて玉砕もご愛敬?有言実行の「バスク+α」の美学

今、さらなる進化を遂げる――ストーミングの申し子たち

ストーミングの背景にある「認知」。育成改革の仕掛人に聞く
ドイツ発「ゲームインテリジェンス・アプローチ」

[対談] 林 舞輝×井上正幸
ポジショナルプレーvsストーミング。ラグビー戦術トレンドとの類似性

ドイツ発のストーミングは未来の主流となり得るのか?

REGULARS

TACTICAL FRONTIER 進化型サッカー評論 ●結城康平
- ストーミングの鍵?「オーガナイズド・カオス」という概念
戦術リストランテ ●西部謙司
- 絶好調?でも先がない?コンテサッカーの是非
ウォッチング・グアルディオラ ●ルイス・マルティン
- DFではなく最初のアタッカーだから…。ラポルトの代役問題
言うは易し、行うは難し~24歳のGM林舞輝の奈良クラブ挑戦記~
- 今季は1分1敗――林舞輝が見たFC今治

ディープスロート 内部情報が語るRマドリー ●ディエゴ・トーレス
- ジダン解任に備え、モウリーニョを確保済み
footballista Game Lab
- ストーミングをFOOTISTAで再現!
フットボリスタ・ラボ・レボリューション'19
- 第10 回 下高原充子:フリーペーパーでアウェイサポをおもてなし。柏レイソルで、ラボで、繋がる人の輪
名優たちの“セカンドライフ” ●小田紘也
- ヤニック・フェレイラ・カラスコ(大連一方)

THEATRE OF ENTERTAINMENTS
- 監督4戦目で初勝利!…が、もう降格も覚悟?/グルキュフがテニス選手に驚きの転身/ゲーマーからアナリストへ!?
ドイツサッカー誌的フィールド ●ダニエル・テーベライト
- 隔てがたいサッカーと政治。 トルコ軍への敬礼が生む亀裂
CALCIOおもてうら ●片野道郎
- サッカークラブからグローバル企業へ。ユベントスFC株式会社のビジョン
サッカーを笑え ●木村浩嗣
- クラシコ延期の奥にある独立問題の闇。バルセロナとペップとスペインとカタール

連載コラム
ENGLAND●山中 忍/FRANCE●小川由紀子
NETHERLANDS●中田 徹/UKRAINE●篠崎直也
BRAZIL●沢田啓明/ARGENTINA●Chizuru de Garcia


Cover Photo: picture alliance via Getty Images

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ストーミングユリアン・ナーゲルスマン

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