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西部氏が徹底解剖!ペップ“発明”の歴史と未来

2016.10.14

歴代フォーメーションが「ポケサカ」に登場!

大人気サッカーゲームアプリ「ポケサカ」とマンチェスター・シティFCとのコラボレーション記念第2弾として、今回はチームを率いるペップ・グアルディオラ監督にフォーカス。本誌でもお馴染み西部謙司氏に、革命家と称される名将のこれまで率いたクラブでの“発明”を振り返るとともに、これからが本番となるシティの理想形と、ペップの下でプレーした選手たちで構成する「ペップ’S ベストイレブン」を選出してもらった。そして、この4つのフォーメーションが「ポケサカ」に登場! 稀代の名将の哲学が凝縮された布陣を駆使して、その世界観を再現してほしい。


バルセロナ’08-’09[4-3-3/中央突破]
発明① 稀代のストライカーのための“偽9番”


アタッキングサードでの「武器」は何か――グアルディオラ監督はアタッカーの特徴を最大限に生かす。バルセロナ最大の武器はメッシのドリブルだった。メッシは左前へ運ぶドリブルが得意。それをシュートやラストパスに直結させるには、フィールドの右側をスタートポジションにしたい。中央右側でメッシに前を向かせること、その状況を作ればいい。そこで考案されたのが“偽9番”だった。手順は、まず両ウイングがなるべく高いポジションを取る。これによって相手のディフェンスラインの位置を決めてしまう。相手のCBはSBよりも前には出ないので、SBを固定してしまえば自然とラインも固定される。そして、メッシが少し引いて相手MFとディフェンスラインの中間にポジションを取る。メッシがこの位置に潜り込んだらすかさずパス、メッシのドリブル開始となる。


バイエルン’15-’16[3-2-2-3/サイドアタック]
発明② “偽インテリオール”で組み立てを追求


アタッカーの特徴を生かすために、ビルドアップを工夫するのもグアルディオラ監督のやり方だ。バイエルンではSBを活用して、武器であるウイング(リベリ、ロッベン、ドウグラス・コスタ、コマン)の突破とクロスボールに強いFW(レバンドフスキとミュラー)のフィニッシュへと結びつけていた。後方からのビルドアップ時にはCBが左右に開き、その間にアンカーが下りて3バックになる。同時に、アンカーが空けたポジションに両SBが上がってゲームメイクを担う。あるいは、インサイドMFが下りて来てSBが前方へと上がる。“偽インテリオール”とも呼ばれるこのポジション移動は相手のプレスを外すのが目的だが、注目すべきは常にウイングへのパスコースが開いていること。ボール保持だけでなく、ウイングが前を向ける状態でパスを供給できるルートが確保されているのだ。


西部氏が推薦するシティの完成型


マンチェスターC[4-3-3/中央突破]
クロスは低く、攻めは速く。“逆カウンター”対策がカギ


大本のベースとなるのは[4-3-3]。ビルドアップについてはバルセロナ、バイエルンと一貫してきたポジション移動を駆使する。その開始地点であり、足下の技術が要求されるGKにハートを放出してブラボを獲得したのがその表れだ。
可変式ビルドアップのキーマンにはコラロフを指名する。バイエルン時代のアラバと同じく、左利きで攻撃力のある彼はフィード力も素晴らしく、CBでも左SBでもプレーできる。中盤は守備力の高いフェルナンジーニョをアンカーに、シルバとデ・ブルイネがインサイドMFを務めるのがベスト。彼らにはバルセロナ時代のシャビとイニエスタの役割をこなしつつ、自らゴールを奪う働きにも期待したい。
ウイングにはスターリングとノリート。突破力に優れていて、バイエルン時代のリベリ、ロッベン、ドウグラス・コスタ、コマンのように1対1で優位に立てるウイングだ。ただし、バイエルンにはレバンドフスキ、ミュラーというハイクロスに強いストライカーがいたが、シティのCFアグエロは高さがない。そのためハイクロスは使わず、低いクロスがメインとなる。この点はむしろバルサ時代に近くなるイメージだ。アタッカーの特徴からすると、これまでよりも速い攻撃、カウンターを増やしたい。ただそうなると、逆に相手のカウンターを食うリスクも増えるので、そこをどうマネージメントするかがポイント。カウンターケアとハードワークはこれまで以上にカギになる。


西部氏選出! “ペップ・ベストイレブン”

西部P ベストイレブン[4-3-3/中央突破]
バルセロナとバイエルンでの長所をミックス

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攻撃の核はメッシだが“偽9番”は使わない。もともとペップはメッシを右ウイングで起用していたし、現在もウイングに戻っている。とはいえ、メッシの機能性は同じで右サイドのバイタルエリアへ潜り込ませることが重要なのは変わらない。そこで、右SBラームをウイングへと進出させてメッシを“偽7番”にする。左は純正ウイングのリベリ、中央には本格派CFのレバンドフスキを起用。リベリを活用するために左SBアラバは流動的なポジショニングになる。
中盤はバルセロナのトリオ。シャビ、イニエスタ、ブスケッツにメッシを加えたパスワークで圧倒的なポゼッションを実現する。“ティキ・タカ”を最大限に活用するには、個々の技量だけでなく同じコンセプトで育成された選手同士のコンビネーションが不可欠だからだ。デ・ブルイネ、シルバ、シャビ・アロンソも個々の能力に疑いの余地はないが、バルサのカンテラ育ちである3人(メッシを含めると4人)をセットで使いたい。
カウンターケアを担うCBにはイェロメ・ボアテンクとコンパニのコンビ。前に強いGKノイアーは足下の技術も高く、ペップのコンセプトに欠かせない。
バルサとバイエルンのいいとこ取りの構成となり、シティの選手をコンパニしか選出できなかったのは残念だが、シティでこれから見せるサッカー次第では割って入る選手も現れるはずだ。


■『ポケサカ』 基本情報

商品名:育成サッカーゲーム~ポケットサッカークラブ~
価 格:基本プレイ無料
対応OS:iOS 7.1以降/ Android 2.3.3以降/ Kindle Fire OS
配信元:NewsTech Inc.

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Photo: Getty Images

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Profile

西部 謙司

1962年9月27日、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、会社員を経て、学研『ストライカー』の編集部勤務。95~98年にフランスのパリに住み、欧州サッカーを取材。02年にフリーランスとなる。『戦術リストランテV サッカーの解釈を変える最先端の戦術用語』(小社刊)が発売中。