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英国メディアを驚かせたチェルシーの“奇怪なトレーニング”の正体とは?

2021.02.07

チェルシーのトーマス・トゥヘル新監督によるトレーニングがイングランドのメディアで紹介され、注目を集めている。小さなボールを使うなど、一風変わったトレーニング は「ディファレンシャルトレーニング」と呼ばれるもの。そこにはどんな狙いがあり、どのような効果が得られるのだろうか。

 「トーマス・トゥヘルが、チェルシーで戦う選手たちに自身のやり方を紹介するために、選手たちに小さなボールを使ってプレーさせた」。1月30日、英国の大衆紙『ザ・サン』が、チェルシーの監督に就任したばかりのトゥヘルをネタにする記事を出した。この話はドイツの『シュポルトビルト』にも紹介され、「奇怪なトレーニング」と形容された。

奇怪なトレーニングの正体とは?

 タブロイド紙がクリックベイトを目当てに記事にしたものだが、それでも英国の記者にとって、このトレーニングは珍しいものだったようだ。記事の中では、小さなマスコットボールを使ったポゼッションゲームや、ミニゴールを複数置いたミニゲーム、ラグビーボールを使ってトレーニングするGKといった練習中の風景が紹介されている。

 この“奇怪なトレーニング”の正体、つまり背景にある理論は「ディファレンシャルトレーニング(差異化トレーニング)」と呼ばれるものだ。トゥヘルのマインツ時代のトレーニングを撮影したビデオの中でも、上記と同じように小さなミニボールを使ったトレーニングや、テニスボールを使ったGKトレーニングも確認されており、指導現場の人間からするとそれほど目新しいトレーニングというわけではない。……

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チェルシートーマス・トゥヘルバルセロナ

Profile

鈴木 達朗

宮城県出身、2006年よりドイツ在住。2008年、ベルリンでドイツ文学修士過程中に当時プレーしていたクラブから頼まれてサッカーコーチに。卒業後は縁あってスポーツ取材、記事執筆の世界へ進出。運と周囲の人々のおかげで現在まで活動を続ける。ベルリンを拠点に、ピッチ内外の現場で活動する人間として先行事例になりそうな情報を共有することを心がけている。footballista読者の発想のヒントになれば幸いです。