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中村敬斗を追い続けた盟友。SC相模原・棚橋尭士が語る刺激と絆

2026.06.10

【特集】チームメイトが語るW杯メンバーの肖像#2

選手の本当の姿は、最も近くでプレーした仲間が知っている。スタジアムの歓声も、試合映像も映し出さない日常の振る舞い。苦しい時期に見せた表情。飛躍を予感させた瞬間――。チームメイトたちの記憶をたどりながら、W杯メンバーの肖像を浮かび上がらせる。

第2回は、ジュニア時代から代表の常連として切磋琢磨してきた盟友・SC相模原の棚橋尭士が語る中村敬斗。代表活動では宿舎が同部屋になることも多く、親しい間柄だった棚橋は、中村が幼少期から備えるシュートセンスの高さ、そして精神的な芯の太さに心を動かされてきた。それが棚橋自身のキャリアにも深く影響を与え、中村の存在が大きな糧になっていることを吐露する。

小4で抜けていたシュートのパワーと技術

 2017年のFIFA U-17ワールドカップ初戦、ホンジュラス戦。

 U-17日本代表はこの試合を6-1で大勝した。スタメンに名を連ねた中村敬斗は、この試合でハットトリックを達成。久保建英、宮代大聖、菅原由勢といった才能が揃う中で、屈指の得点力で圧倒的な存在感を示した。

 その光景をベンチから眺めていたのが、当時中村とポジションを争っていた棚橋尭士(現・SC相模原)だった。まああれくらいはやるだろう――そんな感覚で見ていたという。当時のU-17日本代表の中でも、中村の得点力はずば抜けていた。昔から中村は何も変わらないし、棚橋にとってはずっと追いかける存在だった。

 棚橋が中村の存在を知ったのは小学4年生の頃。中村が柏レイソル、棚橋が横浜F・マリノスのアカデミーに所属し、何度か対戦する中で顔見知りになった。

 「敬斗は小学生のときからシュート力が半端なかった。小学生離れしたパンチ力があり、狙った四隅に蹴り分けられる技術があった。カットインから対角に蹴られるんです。今の日本代表でも一番シュートがうまいと言われるし、上田綺世選手とはまた違う。上田選手はシュートをお尻から打っているような印象があるけれど、敬斗の場合はしなやかさから生まれるパンチ力という感じ。あいつ、足が長いでしょう? 昔からドリブルもすごかったけど、一番はやはりシュート力ですよ」

我が道を突き進む芯の強さ

 柏レイソルのアカデミーに所属していた頃の中村は、どこか尖って見えた。誰も寄せつけない雰囲気があり、グラウンドに立てばとにかくうまくて、シュートがえげつなかった。

 ただ、小学6年生の頃に招集されるようになったナショナルトレセンで一緒に過ごす時間が長くなるにつれ、「普通にいい奴じゃん」とわかってきた。中学時代も高校時代もアンダー世代の代表に招集され続けると、宿舎も同部屋になることが多く、自然と一緒に過ごす時間が多くなった。

……

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Profile

鈴木 康浩

1978年、栃木県生まれ。ライター・編集者。サッカー書籍の構成・編集は30作以上。松田浩氏との共著に『サッカー守備戦術の教科書 超ゾーンディフェンス論』がある。普段は『EL GOLAZO』やWEBマガジン『栃木フットボールマガジン』で栃木SCの日々の記録に明け暮れる。YouTubeのJ論ライブ『J2バスターズ』にも出演中。

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