
「足の幅」で成長期のケガを予防できる。 ストライカー専門コーチ・長谷川太郎からのお願い
【日本人ストライカー改造計画#10】
『ゴールには方程式がある』――中西哲生氏に続いて、ユニークな取り組みをしている人物を紹介しよう。ストライカー専門コーチとして、5年間で2万人以上の子供たちを指導してきた長谷川太郎氏だ。前回の記事ではスクール活動の概要や経緯を紹介したが、今回は「蹴慣」「母指球シュート」「添え足」など、子供たちに伝わりやすいように「言語化」されたユニークな技術論を掘り下げていきたい。後編では、ストライカーに必要なフィジカルを考える。
「3つのH」と「足の幅」
――フィジカルについてもお聞きしたいのですが、長谷川さんも体が大きくない中で前線でプレーされましたけど、ストライカーに必要なフィジカルについてはどうお考えですか?
「僕は3つのHと言っていますけど、『反動・反発・反応』が特に大事だと思っています。反動はシュートの時の上半身の反動や、捻転というひねる動作、体をうまく使えるコーディネーションなどですね。また、地面の反発を自然と受けられるところに足を着くステップワークも大事です。
例えば、横に動く時に爪先を外に向けてしまうと、膝は爪先の方に曲がるので、がに股の人などは動いた瞬間に外へ体が流れてから逆へ行こうとするので動きが遅くなるんですね。速い選手は爪先が前ややや内側に向いて、膝があまり曲がらないで反発をしっかり受けられています。
あとは踵があまり着かないというか、踵重心にならないこと。今はスマホなどの影響なのか姿勢が悪くて、踵重心の子供や股関節周りが硬い子供が多いと感じます。俊敏性を失ってきてるのかなと。……
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Profile
ジェイ
1980年生まれ、山口県出身。2019年10月よりアイキャンフライしてフリーランスという名の無職となるが、気が付けばサッカー新聞『エル・ゴラッソ』浦和担当に。footballistaには2018年6月より不定期寄稿。心のクラブはレノファ山口、リーズ・ユナイテッド、アイルランド代表。