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ストライカーに必要な「根拠のある自信=自己効力感」を高める方法とは?

2020.05.26

日本人ストライカー改造計画#7】

ストライカーが為すべき第一の仕事は、「マルチタスク」×「タスク共有」の時代においても、「ゴール」であることに変わりはない。歓喜の瞬間を迎えるには、味方からのパスを辛抱強く待ち、失敗を恐れずにシュートを撃つ「自信」が必要不可欠だろう。では、そうした自信を育むにはどのようなアプローチが効果的なのだろうか? FA発行の「サイコロジー・ライセンス」を持つ塚本修太氏に、その一例を心理学の観点から紹介してもらった。

 フィジカルやテクニックにおいて、ポジションごとに特徴が異なることは想像しやすく、実際に研究でも明らかになっています。では、メンタルはどうでしょう? 意外なことに、メンタル面ではポジション別の研究の数が少なく、まだ明確な違いは明らかになっていません。そんな貴重な研究の一つとして、2015年に心理学者のアミーラ・ナジャフとリヤド・レジェブ は青年期のサッカー選手を対象に、メンタル面での違いをポジション別に調査しました。すると、FWが他のポジションよりもある特徴において高い数値を記録していたのです。

 その特徴とは「自信」でした。バンガー大学のティム・ウッドマンとルー・ハーディーが行ったメタ分析で、「理想的な自信を持っている選手は自分の不安を軽減し、内的モチベーションや集中力を高められる」こともわかっています。様々なタスクが課せられるようになったストライカーですが、やはり一番の仕事はゴールを決めてチームを勝利に導くこと。チャンスをできる限りゴールに繋げなくてはいけません。とはいえ、報われないことの方が多いのがFWというポジション。あのロベルト・レバンドフスキでさえ今季ブンデスリーガとCLで計38ゴールを上げるまでに、その約4倍となる149本のシュートを放っているくらいです。諦めずにチャレンジをしなくてはなりませんから、ストライカーは自分の能力を信じ続けることが大切になってくるのでしょう。

プレミアリーグで歴代最多となる4度の得点王に輝いたティエリ・アンリも、「もしサッカーで、あるいは他の分野でも最高の活躍をしたいのなら、鍵は自信にある」と証言している

「自信」と「自己効力感」の違い

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日本人ストライカー改造計画

Profile

塚本 修太

1997年6月21日生まれ。茨城県水戸市出身。前橋育英高校をケガで中退したのち、イングランドのソレント大学フットボール学部へ。留学中にヨーロッパ諸国を訪れ、様々なサッカーメソッドを学ぶ。2020年7月に卒業予定。