FEATURE

指導現場におけるフォーメーションの解釈

2020.04.10

林舞輝監督が語るフォーメーションとの向き合い方_中編

日々長足の進歩を遂げ、あらゆる面で高度化する現代サッカー。「ポジショナルプレー」や「ストーミング」のような戦術トレンドが誕生する中で、チームのゲームモデルやプレー原則を実践するためのフォーメーションについても、試合の中でより複雑に変化し一義的にとらえるのが難しくなっている。そんなフォーメーションというものをどう理解すればいいのか、最先端理論と現場の両方を知る奈良クラブの林舞輝監督に見解を聞いた。

中編では、今年から監督として現場に立つ林監督に、現場レベルでのフォーメーションとの向き合い方について明かしてもらう。

指導者レベルでの共通認識はない

――ではここからは、現場でのフォーメーションとの向き合い方について聞かせてください。まずは試合現場での話から。各チームが提出するスターティングメンバーにフォーメーションを記載するものなのでしょうか。また、TV中継などではそれを基にフォーメーションを作成しているか、ご存じでしょうか?

 「Jリーグがどうなっているかはわからないのですが、JFLでは試合前に提出します。メンバーだけでなく、フォーメーションと誰がどこに入るかという並びまで書いて提出するんです。……

今、あらためて 「フォーメーション」を考える

Profile

久保 佑一郎

1986年生まれ。愛媛県出身。友人の勧めで手に取った週刊footballistaに魅せられ、2010年南アフリカW杯後にアルバイトとして編集部の門を叩く。エディタースクールやライター歴はなく、footballistaで一から編集のイロハを学んだ。現在はweb副編集長を担当。