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本誌連動企画:さぁ開幕!19-20プレミアリーグの要注意人物+α

2019.08.08

8月9日(金)、2019-20シーズンのプレミアリーグがついに幕を開ける。昨季はマンチェスター・シティとリバプールによるデッドヒートを筆頭にハイクオリティなゲームの数々で観る者を魅了したが、今季はどんなドラマが展開されるのか。

そのプレミアリーグと同じく今週末には、『月刊フットボリスタ第72号』も発売となる。今号の特集はこの時期恒例の「19-20欧州各国リーグ展望53人の要注意人物」。プレミアリーグはもちろん、主要8リーグで19-20シーズン、注意を払っておくべき人物たちをピックアップしている。

そこで今回は本誌連動企画として、8月に入り移籍が決まったため本誌で紹介し切れなかったプレミアリーグの「要注意人物」3選手を紹介。どちらも併せて楽しんでほしい。

#1
Nicolas PÉPÉ
ニコラ・ペペ

1995.5.29(24歳)
183cm / 73kg
COTE D’IVOIRE
アーセナルFW|新加入
昨季リーグ成績:38試合|22得点(リール)

機能美とエンタメ性を両立したモダンアタッカー

 フランス生まれのコートジボワール代表FW獲得のためにアーセナルが支払った違約金は7200万ポンド(約86億円)。ピエール・エメリク・オーバメヤンを抜き“クラブ史上最高額”の男となった。キリアン・ムバッペを筆頭に、二十歳前後でトップクラブの主力を張る選手が次々と現れている中、決して若いとは言えない24歳のレフティにこれだけの額を投じる価値があるのか、疑問に思う向きがあるかもしれない。しかしながら、プレミア初年度からセンセーションを巻き起こすだけのポテンシャルを秘めている。

 その正体は身体能力と技術、そしてセンスを兼ね備えたモダンなアタッカー。14歳までGKだったという183cmの体躯は、屈強なDFがそろうプレミアのプレーインテンシティにも十分に耐え得る。ただし、真骨頂は優れた足下のスキルで相手を翻弄するプレー。ワイドな位置からスタートし、そのままボールを受けてDFを華麗にかわし去りフィニッシュまで持ち込むこともあれば、インサイドに侵入してハーフスペースでボールを引き出し、絶妙なスルーパスで決定機を生み出すこともできる。シザースやルーレットなどイマジネーションあふれるフェイントを駆使するが、それらは決してスタンドプレーではなく、相手の意表を突き局面打開の最適解となる。

 リール時代の主戦場はカットインプレーが生きる右サイドだったが、左サイドでもCFでもプレー可能。プレミアならではの厳しいプレッシャーに慣れさえすれば、機能美とエンターテインメント性を両立したパフォーマンスでチームもファンも魅了する姿が見られるはずだ。

#2
Harry MAGUIRE
ハリー・マグワイア

1993.3.5(26歳)
194cm / 100kg
ENGLAND
マンチェスター・ユナイテッドDF|新加入
昨季リーグ成績:31試合|3得点(レスター)

名門復活を託された“DF史上最高額の男

 昨シーズン6位からの反撃を期すマンチェスター・ユナイテッド。チーム立て直しへ向けては、リーグ戦でトップ6最悪の54失点を喫した守備の立て直しが急務となる。DF史上最高額の8000万ポンド(約104億円)で移籍してきたマグワイアの双肩に懸かる期待は、あまりに大きい。

 その特徴は何と言っても、対人守備の圧倒的な強さだ。194cmの体躯で最終ラインの中央に鎮座すればそれだけで相手に重圧を与え、実際に立ち向かって来たアタッカーの進路を194cmの体躯でシャットアウト。多少のフェイントではびくともしない足腰の粘り強さとリーチの長さは特筆もので、そのサイズゆえに最高レベルとは言えない機動力を補って余りある。加えて光るのが、足を出すタイミングの巧さ。世界トップクラスのアタッカーたちの鋭いターンに振り回されることなく対応できるのは、相手の動きを見極める観察眼のなせる業だ。もちろん、その高さでエアバトルでは敵なし。CKで先制ゴールをマークしたロシアワールドカップの準々決勝スウェーデン戦のように、貴重な得点源にもなる。

 注目したいのが、「イングランド最高のストッパー」との呼び声もある26歳を手に入れたオーレ・グンナー・スールシャール監督が、CBコンビをはじめどういった最終ラインを構成するのか。いかなマグワイアと言えど、俊足アタッカーとのスピード勝負では分が悪い。ラインの設定や両SBの攻め上がりなどディテールを突き詰め、マグワイアが一人でカウンター対応をするようなシチュエーションを極力作らないようにするのは、指揮官に託された重要な仕事となる。

#3
Moise KEAN
モイゼ・ケーン

2000.2.28(19歳)
182cm / 72kg
ITALY
エバートンFW|新加入
昨季リーグ成績:13試合|6得点(ユベントス)

まさかの移籍を決断したイタリア代表の“未来”

 「人生には3つの坂があります。上り坂、下り坂、そしてまさかです」

 日本の結婚式でのスピーチで定番となっているこの格言を本人は知る由もないだろうが、ケーンはこの半年あまりの足跡を表すのに、これ以上に的確な表現があるだろうか。

 2016年に16歳23日でセリエAデビューを飾るもその後はインパクトを残せずにいたケーン。しかし今年1月、コッパ・イタリアでのシーズン初ゴールを皮切りに突如として覚醒する。途中出場が中心ながらリーグ戦13試合で6ゴールを挙げるとともに、3月にはA代表デビュー。まさに昇竜のごとく勢いで上り坂を駆け上がった。

 ところが、そんな快進撃に6月のU-21欧州選手権でミソがつく。規律違反を犯し、ローマの新星ニコロ・ザニオーロとともに謹慎処分に。チームが準決勝進出と来年の東京五輪出場権を逃したことで批判にさらされ、その評価を下り坂にしてしまった。

 そして、8月4日に発表されたエバートン移籍。確かにクリスティアーノ・ロナウド、マリオ・マンジュキッチ、ゴンサロ・イグアイン、ドウグラス・コスタらを擁し、パウロ・ディバラでさえ放出の噂が流れるユベントスの前線の定位置争いは熾烈を極める。とはいえ、まだ20歳にも満たない俊英を完全移籍で手放すとは……まさかの決定だった。

 最大の武器は、爆発的なスピード。ひとたびスペースを与えれば相手DFをぶっちぎってゴールへ突進する。また、クロスへ飛び込みタイミングやこぼれ球に反応する嗅覚も秀逸。新天地ではCFか左ウイングのポジションを争うことになりそう。コンスタントなプレー機会を得て、真のブレイクを果たすことができるだろうか。

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<イベント概要>
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日時:2019年8月10日(土)18:30開始予定
開催場所: DAZN CIRCLE
(150-0046 東京都渋谷区松濤1丁目5-3 オクシブビル1階)
主な内容:
開幕記念トークイベント
「ウエスト・ハムvsマンチェスター・シティ」ライブビューイング
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※事前申し込みの必要はありません。どなたでも来場可能です


Photos: Getty Images

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Profile

久保 佑一郎

1986年生まれ。愛媛県出身。友人の勧めで手に取った週刊footballistaに魅せられ、2010年南アフリカW杯後にアルバイトとして編集部の門を叩く。エディタースクールやライター歴はなく、footballistaで一から編集のイロハを学んだ。現在はweb副編集長を担当。