上昇気流に乗り切れない両軍。巻き返しへのきっかけをつかむべく臨んだ一戦で、まず主導権を握ったのは、前節同様に[3-4-3]の新システムを採用したリバプール。ホームの大歓声を背に3トップのスターリング、ララナ、コウチーニョがドリブルで相手DF陣を引っかき回す。守っても、攻守の切り替えが早くプレスをサボらないため、序盤のポゼッションはリバプール80%という一方的な数字になった。
反撃したいアーセナルだが、この日の[4-1-4-1]システムで2列目中央を務めたのはチェンバレンとカソルラ。決して守備が得意なタイプではないため、中盤で効果的にボールを奪えない。
長い時間攻め続けたホームチームの意欲は、前半終了間際にようやく報われる。45分、ボックス手前でヘンダーソンから縦パスを受けたコウチーニョが、やや外に持ち出しながら右足一閃。グランダーのミドルを決めて先制に成功した。
だが、リバプールのリードで前半を折り返すかに思われたロスタイムである。アーセナルのファーストチャンスとなったセットプレーでクロスが放り込まれると、ボールは完全にクリアされずボックス内の上空へ。それをモンレアルが頭でゴール前に送り、ドゥビュッシーがヘディングで押し込んで追い付いたのだ。
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