11月23日に行われたセリエA第13節ジェノア戦に引き分けたことで、ミランのサポーターの我慢は限界に達してしまったようだ。
この試合では、出場停止のモントリーボに代わってキャプテンマークを着けたカカーのゴールで開始早々に先制したミラン。その後PKで追いつかれたものの、この日は攻撃的な姿勢を崩すことなくジェノアゴールに迫り、36分にはバロテッリがPKを獲得、さらに相手DFがこのファウルで退場したため数的有利も得る。しかし、プロキャリアで1度しかPKを失敗していないバロテッリのキックはGKに阻まれる。チームはその後も攻め続けて最終的に65%のボール支配率を記録、放ったシュートは37本(相手は2本)を記録したが、1-1のまま試合終了。10月19日のウディネーゼ戦以来の勝利はならなかった。
複数のイタリアメディアが報じたところによると、10人の相手に対しミランが数々の決定機を逃してまたも勝てなかったことで、試合後300人を超える一部ウルトラスがスタジアム出口を占拠。警察隊と衝突し、ミランの選手たちとジェノアサポーターが外に出られない事態に陥ったという。
バロテッリがウルトラスを説得しようとしたが、危険を察した警察が制止。この試合でたった一人サポーターから喝采を受けたカカーと、守護神アッビアーティが説得に当たり、ようやく事態は沈静化されたという。カカーとアッビアーティはウルトラスに対し、「チームがよりいっそう努力すること」「低迷するチーム状況にもかかわらず夜遊びをする選手の態度を更生させること」を約束したと報じられている。
ジェノア戦のドローで公式戦7試合未勝利となってしまったミラン。リーグの3分の1を消化した段階で、CL出場圏内となる3位ナポリとの勝ち点差はすでに14まで開いている。まずは26日に控えるセルティックとのCLで8試合振りの勝利を収め、サポーターの怒りを静めることが最重要課題と言えるだろう。