イングランドサッカー協会(FA)が、6月の代表戦に向けた招集メンバー24人を発表。その中に今季プレミアデビューしたばかりの3選手、レスターのFWジェイミー・バーディー、QPRのFWチャーリー・オースティン、バーンリーのGKトム・ヒートンが名を連ねた。
レスターで3年目のシーズンを送る28歳のバーディーは、豊富な運動量とスピードを持ち味としたサイドアタッカーで今季33試合に出場し4ゴールを挙げている。8部のチームでキャリアをスタートさせ、5部以下のプロアマ混合のノンリーグを経て2012年にレスターへと加入。25歳にして初めてプロリーグの選手となり、そこから3年で代表まで上り詰めてみせた。
25歳のストライカー、オースティンは過去にレンガ職人として仕事をする傍ら、9部に相当する地域リーグでプレーを続けていたという異色の経歴の持ち主。1部デビューとなった今季は降格の憂き目に遭ったチームの中で得点ランク4位の17ゴールを挙げている。マンチェスター・ユナイテッドのアカデミー出身の29歳ヒートンも、今季まで1部でのプレー経験はなく下部リーグを転々としていた。
ロイ・ホジソン監督のサプライズ招集は現地では驚きをもって報じられており、中には遅咲きの3人を呼んだことへの批判的な論調もあるようだ。そんな声に対し指揮官は「チャンスを与える良い機会だと思っている。クラブが難しい状況にある中で、とてもいいプレーをしていたんだから、彼らが選ばれたことを否定する人はいないと思う」との見解を示している。
イングランド代表は6月7日にアイルランド代表と親善試合、6月14日にスロベニア代表とのEURO2016予選を戦う。1年前まではプレミアには縁がなかった3選手は、これまでにも人材難が叫ばれていたイングランド代表の救世主となれるだろうか。
■イングランド代表メンバー
GK
ジョー・ハート(マンチェスター・シティ)
ロバート・グリーン(QPR)
トム・ヒートン(バーンリー)
DF
ギャリー・ケイヒル(チェルシー)
ライアン・バートランド(サウサンプトン)
ナサニエル・クライン(サウサンプトン)
キーラン・ギブス(アーセナル)
フィル・ジャギエルカ(エヴァートン)
フィル・ジョーンズ(マンチェスター・ユナイテッド)
クリス・スモーリング(マンチェスター・ユナイテッド)
MF
テオ・ウォルコット(アーセナル)
ジャック・ウィルシャー(アーセナル)
ファビアン・デルフ(アストンビラ)
ロス・バークリー(エバートン)
ラヒーム・スターリング(リバプール)
ジョーダン・ヘンダーソン(リバプール)
アダム・ララナ(リバプール)
ライアン・メイソン(トッテナム)
ジェイムズ・ミルナー(マンチェスター・シティ)
アンドロス・タウンゼンド(トッテナム)
FW
ウェイン・ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド)
ダニー・ウェルベック(アーセナル)
チャーリー・オースティン(QPR)
ジェイミー・バーディー(レスター)