2月14、15、16日に行われたFAカップ5回戦(ベスト16)。1月下旬の前ラウンドでチェルシー、マンチェスター・シティにトッテナム、サウサンプトンまでもが姿を消した今大会で、アーセナル、リバプール、マンチェスター・ユナイテッドは順当に準々決勝へと駒を進めている。
昨年の王者アーセナルは、4回戦でマンチェスターCを食った(0-2)2部リーグ上位のミドルズブラを2-0で制した。1トップにジルー、2列目にウェルベック、アレクシス・サンチェス、カソルラ、エジルを先発させたホームチームは、自陣を固める格下に対して27分に見事なパスワークから、29分にはCKから、ジルーが2ゴールを連取。以降もゲームを支配し、冬の新加入CBガブリエウがフル出場した守備陣も綻びを見せなかった。
プレミア対決に臨んだリバプールは、パーデュー新監督の下で上り調子のクリスタルパレスに1-2で競り勝った。ボール支配率70%を記録しながら前半を1-0のビハインドで折り返したアウェイチームは、後半の頭からバロテッリを投入する。すると49分、この日スタメンのスタリッジが左足ボレーで同点ゴール。さらに攻勢を強めて迎えた58分には、バロテッリが自ら得たFKのチャンスで強烈なシュートを放ち、GKが弾いたボールにララナが詰めて決勝ゴールを記録した。
3部のプレストンとアウェイで対戦したマンチェスターUは、苦しみながらも逆転勝利。前半を枠内シュート0で終え、47分には先制点を許す展開に、ファン・ハール監督は60分、CFファルカオに代えてMFヤングを入れ、前線にフェライーニを上げる。「相手のプレッシャーが強い時にフィジカルの強さで打開してくれる」と指揮官が頼りにするベルギー代表が、ペナルティエリア付近でボールを収めることでペースをつかんだユナイテッドは、65分にエレーラ、72分にフェライーニがネットを揺らし、88分にはルーニーがPKで締めくくった。
他会場では、4回戦でスタンフォードブリッジのチェルシーに2-4と大番狂わせを起こした3部のブラッドフォードが、5回戦ではサンダランドを撃破。開始早々オウンゴールで先取すると、61分に加点した上で敵をシャットアウトする快勝だった。同じく下部リーグ勢の餌食となったのがストークだ。2部中位のブラックバーンを相手に10分に先制したものの、その後4失点。マンチェスターUアカデミー出身、23歳のノルウェー代表FWジョシュア・キングがハットトリックを達成した。
残る2つのプレミア対決、ウェストブロミッチ対ウェストハムとアストンビラ対レスターは、ホームチームに軍配が上がっている。ウェストブロミッチはFWイデイェ・ブラウンの2発などで4-0の圧勝。プレミア最少得点のアストンビラは、FAカップでは2ラウンド連続で2ゴールを挙げ、レスターの反撃を後半ロスタイムの1点に抑えた。ダービー対レディングの2部対決では、今冬に移籍した両軍の元プレミアFWが奮闘。60分にダービーの31歳ベントが1-1とするゴールを奪った中、81分には10分前に投入されたレディングの32歳ヤクブが決勝点を叩き込んでいる。
16日には、イングランド代表監督ホジソンが担当した抽選により、準々決勝の対戦カードが決定。マンチェスターU対アーセナルをはじめ、以下の4試合が3月7、8日に開催される。
<FAカップ5回戦/2.14-16>
ウェストブロミッチ 4-0 ウェストハム
ブラックバーン 4-1 ストーク
ダービー 1-2 レディング
クリスタルパレス 1-2 リバプール
アストンビラ 2-1 レスター
ブラッドフォード 2-0 サンダランド
アーセナル 2-0 ミドルズブラ
プレストン 1-3 マンチェスターU
<FAカップ準々決勝/3.7-8>
リバプール vs ブラックバーン
ブラッドフォード vs レディング
マンチェスターU vs アーセナル
アストンビラ vs ウェストブロミッチ