マルセイユは20日、元アスレティック・ビルバオのマルセロ・ビエルサと来季の監督就任で基本合意に達したことを明らかにした。ホームでリールと引き分けた試合後、ラブルン副会長が「我われは基本合意に達した。最終合意も間近で、来季には素晴らしい監督を迎えているだろう」と語っている。
ここ数週間にわたり同クラブと交渉を行ってきたビエルサ。今月上旬には現地を訪れ、マルセイユの試合やクラブ施設を視察していた。フロントの権限が強く監督の意見が通りにくいマルセイユだが、スポーツ面全体の権限を求めるビエルサに合わせてその方針をあらためるようだ。長年クラブで権力を握ってきたジョゼ・アニゴSD(スポーツディレクター)が退任する可能性も報じられるなど、クラブ構造が根本的に変わると見られている。昨年12月から暫定監督も務めるアニゴ自身、今月初めに「私がここにいるかどうかは関係ない。大事なのはクラブにとっていい監督を迎えることだ」と話していた。
財政難によりここ数年は目立った補強ができず、金満オーナーの到来で数多くのビッグネームを獲得したパリSGやモナコに水を開けられているマルセイユ。同じく資金力に乏しいアスレティックを見事な戦術で変貌させ、2011-12シーズンにEL、国内カップ戦で準優勝に導いたアルゼンチン監督の下で巻き返しを図ることができるのか。